2019年02月26日

民法1−4 私権の主体 行政書士試験過去問 2004年問25 #行政書士試験

不動産の売買に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。




1、Aが19歳の時、その法定代理人Bの同意を得ずに、CにAの所有する不動産を売却した場合に、A及びBは、Aが成年に達した時には、AC間の売買契約を取り消すことはできない。

2、被保佐人Aが、その保佐人Bの同意を得ずに、CにAの所有する不動産を売却した場合に、A及びBは、AC間の売買契約を取り消すことができる。

3、Aの所有する土地の上に、Aの所有する建物がある場合において、Aは、土地の所有権を自己に保留したまま、建物だけをBに売却することはできない。

4、権利能力なき社団Aが不動産を買い受けた場合において、Aは、法人に準じて扱われるので、登記実務上、A名義の登記が認められる。

5、AがBに対し、Aの所有する不動産を売却したのちに、同不動産を重ねて、Cにも売却した場合において、BCのうち、同不動産の引き渡し又は登記の移転を先に受けた方がその所有権を取得する。










胡桃「これは条文レベルの簡単な問題だわね」

建太郎「うん。そうだな」

胡桃「まず、1はどうかしら?」

建太郎「この条文に関係する規定だよな」




(制限行為能力者の相手方の催告権)抜粋

第二十条 制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十七条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。




建太郎「相手方としては、未成年者が能力者になった後で、催告することによって、取消権を消滅させられるということは、未成年者は、成年に達しても、未成年者の時にした行為について、取り消すことができるということだよな」

胡桃「そういうことになるわね。2はどうかしら?」

建太郎「不動産の売却は保佐人の同意が必要な行為だよな」




(保佐人の同意を要する行為等)抜粋

第十三条 被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。

一 元本を領収し、又は利用すること。

二 借財又は保証をすること。

三 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。

四 訴訟行為をすること。

五 贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。

六 相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。

七 贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。

八 新築、改築、増築又は大修繕をすること。

九 第六百二条に定める期間を超える賃貸借をすること。




胡桃「そうね。そして、被保佐人はもちろん保佐人も取り消すことができるということね」




(取消権者)

第百二十条 行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。

2 詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。




建太郎「OK」

胡桃「3はどうかしら?」

建太郎「土地と建物は別のものだから、建物だけ売却してもいいよな」

胡桃「常識だわね。4はどうかしら?」

建太郎「権利能力なき社団名義での登記はできないというのが判例だったよな」

胡桃「これも常識だわね。5はどうかしら?」

建太郎「不動産物件変動の対抗要件は、登記だよな」




(不動産に関する物権の変動の対抗要件)

第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。




胡桃「というわけで答えは?」

建太郎「2だな」




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posted by 実務で学ぶ資格試験プロジェクトチーム at 19:17| 行政書士試験過去問