2019年04月11日

民法1−29 担保物権 行政書士試験過去問 2007年問30

Aは、Bから建物を賃借し、Aは、その建物内に電気製品等(以下、本件動産)を備え付けている。Bの先取特権に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。




1、本件動産が、Cの所有物である場合に、本件動産について、Bは先取特権を即時取得することはできない。

2、Aが本件動産をCから買ったが、まだCに対して、代金を支払っていない場合は、本件動産について、Cの先取特権がBの先取特権よりも優先する。

3、Aがその所有物である本件動産をDに売却して引き渡した場合は、本件動産について、Bは、先取特権を行使することはできない。

4、Aがその所有物である本件動産をDに売却した場合において、Aの取得する売買代金について、BはDの支払い前に差し押さえをすれば、先取特権を行使することができる。

5、AがBの承諾を得て、本件建物をEに転貸した場合、Bの先取特権は、Eの備え付けた動産には及ばない。










胡桃「これは、先取特権の条文の知識を問うだけの問題だわ。条文を読んでいればすぐわかるわね」

建太郎「ああ。簡単だな」

胡桃「まず、1はどうかしら?」

建太郎「先取特権を即時取得するかどうかの問題だな」




(即時取得の規定の準用)

第三百十九条 第百九十二条から第百九十五条までの規定は、第三百十二条から前条までの規定による先取特権について準用する。




(即時取得)

第百九十二条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。




建太郎「条文にある通り、他人の所有物であっても、賃借人の物だと信じて、そのことに過失がなければ、即時取得することもできると」

胡桃「2はどうかしら?」

建太郎「どちらの先取特権が優先するかの問題だな。これも条文通り」




(動産の先取特権の順位)抜粋

第三百三十条 同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う。この場合において、第二号に掲げる動産の保存の先取特権について数人の保存者があるときは、後の保存者が前の保存者に優先する。

一 不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権

二 動産の保存の先取特権

三 動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務の先取特権




建太郎「だから、Bの先取特権が優先する」

胡桃「3はどうかしら?」

建太郎「その通りでいいよな。第三取得者に引き渡してしまえば、もはや、先取特権を行使できないと」




(先取特権と第三取得者)

第三百三十三条 先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。




胡桃「4はどうかしら?」

建太郎「これも条文そのままだな」




(物上代位)

第三百四条 先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。

2 債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。




建太郎「その払渡し又は引渡しの前に差押えをすれば、物上代位できると」

胡桃「5はどうかしら?」

建太郎「条文通りだな」




第三百十四条 賃借権の譲渡又は転貸の場合には、賃貸人の先取特権は、譲受人又は転借人の動産にも及ぶ。譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭についても、同様とする。




胡桃「というわけで答えはいくつかしら?」

建太郎「125の三つだな」






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posted by 実務で学ぶ資格試験プロジェクトチーム at 20:15| 行政書士試験過去問