2020年04月02日

行政法1−33 行政法総論 行政書士試験過去問 2011年問8

次の記述のうち、正しいものはどれか。

1、行政上の義務履行の確保に関しては、行政代執行法が一般法とされ、別に法律に定めるところを除いては、この法律の定めるところによる。

2、条例に基づく命令によって課された義務を相手方が履行しない場合は、代執行等の他の手段が存在しない場合に限り、地方公共団体は、民事訴訟法により、その履行を求めることができる。

3、食品衛生法に基づく、保健所職員による立ち入り検査に際して、受忍義務に反してこれを拒否する相手方に対しては、職員は実力を行使して調査を実施することが認められる。

4、法令上の義務に違反した者について、その氏名や違反事実を公表することは、義務違反に対する制裁と解されるので、行政手続法上、聴聞の対象とされている。

5、義務違反に対する課徴金の賦課は、一種の制裁であるから、罰金などの刑罰を併科することは二重処罰の禁止に抵触し、許されない。


胡桃「これも簡単だわね」
建太郎「おう。簡単だな」

胡桃「まず、1はどうかしら?」
建太郎「これは問題文のままだな。正しい」
胡桃「そうね。条文を確認しておいてね」

行政代執行法
第一条 行政上の義務の履行確保に関しては、別に法律で定めるものを除いては、この法律の定めるところによる。

胡桃「次、2はどうかしら?」
建太郎「基本的に、民事訴訟は起こせなかったな。次の判例のとおりだ」

国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟は,不適法である。(最判平成14年7月9日)

胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「そんなことはできないよな。常識でも分かる」
胡桃「そうね。間接強制が認められているだけだわ。次の条文のとおりね」

食品衛生法 抜粋
第二十八条 厚生労働大臣、内閣総理大臣又は都道府県知事等は、必要があると認めるときは、営業者その他の関係者から必要な報告を求め、当該職員に営業の場所、事務所、倉庫その他の場所に臨検し、販売の用に供し、若しくは営業上使用する食品、添加物、器具若しくは容器包装、営業の施設、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において、販売の用に供し、若しくは営業上使用する食品、添加物、器具若しくは容器包装を無償で収去させることができる。

第七十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを五十万円以下の罰金に処する。
一 第二十八条第一項(第六十二条第一項及び第三項において準用する場合を含む。)の規定による当該職員の臨検検査又は収去を拒み、妨げ、又は忌避した者
二 第二十八条第一項(第六十二条第一項及び第三項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

胡桃「4はどうかしら?」
建太郎「公表は不利益処分に当たらないとされているよな」

行政手続法
(不利益処分をしようとする場合の手続)抜粋
第十三条 行政庁は、不利益処分をしようとする場合には、次の各号の区分に従い、この章の定めるところにより、当該不利益処分の名あて人となるべき者について、当該各号に定める意見陳述のための手続を執らなければならない。
一 次のいずれかに該当するとき 聴聞
イ 許認可等を取り消す不利益処分をしようとするとき。
ロ イに規定するもののほか、名あて人の資格又は地位を直接にはく奪する不利益処分をしようとするとき。
ハ 名あて人が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる不利益処分、名あて人の業務に従事する者の解任を命ずる不利益処分又は名あて人の会員である者の除名を命ずる不利益処分をしようとするとき。
ニ イからハまでに掲げる場合以外の場合であって行政庁が相当と認めるとき。
二 前号イからニまでのいずれにも該当しないとき 弁明の機会の付与

胡桃「5はどうかしら?」
建太郎「課徴金と罰金は別だから問題ないと」
胡桃「そうね。次のような判例があるから押さえておいてね」

カルテル行為について私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律違反被告事件において罰金刑を科せられるとともに取引の相手方である国から不当利得返還請求訴訟を提起されている者に対し同法七条の二第一項の規定に基づき課徴金の納付を命ずることは、憲法三九条、二九条、三一条に違反しない。(最判平成10年10月13日)

胡桃「ということで答えは?」
建太郎「1だな」



建太郎&胡桃コンビが登場する楽しい教材はこちらです。


 公務員試験、行政書士試験の最重要科目、行政法がライトノベル風テキストでスラスラと読める!
 行政法を全く知らない。あるいは、行政法でつまづいている。
 そんな方でも、独学で、合格できるレベルに達することができます。




1、【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政法入門 ライトノベルで学ぶ 行政法 完全解説 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

2、【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政法総論 ライトノベルで学ぶ 行政法 完全解説 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

3、【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政手続法・情報公開法・行政機関個人情報保護法【電子書籍】[ 判例六法ラノベ化プロジェクト ](楽天版)
【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政手続法・情報公開法・個人情報保護法 ライトノベルで学ぶ 行政法 完全解説 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))(アマゾン版)

4、【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政不服審査法 ライトノベルで学ぶ 行政法 完全解説 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

5、【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政事件訴訟法1 ライトノベルで学ぶ 行政法 完全解説 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

6、【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政事件訴訟法2 国家賠償法【電子書籍】[ 判例六法ラノベ化プロジェクト ](楽天版)
【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政事件訴訟法2 国家賠償法 ライトノベルで学ぶ 行政法 完全解説 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))(アマゾン版)

7、【公務員試験、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 行政法7 行政手段論 ライトノベルで学ぶ 行政法 完全解説 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))


posted by 実務で学ぶ資格試験プロジェクトチーム at 19:55| 行政書士試験過去問