2020年05月19日

行政法1−36 行政法総論 行政書士試験過去問 2012年問24

Xは、A川の河川敷においてゴルフ場を経営するために、河川管理者であるY県知事に対して、河川法に基づく土地の占用許可を申請した。
この場合における次の記述のうち正しいものはどれか。

1、この占用許可は、行政法学上の許可であるから、Xの申請に許可を与えるか否かについて、Y県知事には、裁量の余地は認められない。

2、申請が拒否された場合は、Xは、不許可処分の取消訴訟と占用許可の義務付け訴訟を併合提起して争うべきであり、取消訴訟のみを単独で提起することは許されない。

3、Y県知事は、占用を許可する際に、行政手続法上、同時に理由を提示しなければならず、これが不十分な許可は、違法として取消される。

4、Xが所定の占用料を支払わない場合は、Y県知事は、行政代執行法の定める代執行によって、その支払いを強制することができる。

5、Y県知事は、河川改修工事などのやむを得ない理由があれば、許可を撤回できるが、こうした場合でも、Xに損失が生じれば、通常生ずべき損失を補償しなければならない。

建太郎「うん……。これは判例の問題じゃないんだな」
胡桃「そうね。ちょっとした応用問題だわ」胡桃「まず、1はどうかしら?」
建太郎「河川法に基づく土地の占用許可は、特許だよな」
胡桃「そうね。行政庁の裁量の幅は広いわね。2はどうかしら?」
建太郎「義務付け訴訟は、単独で提起することは許されないけど、取消訴訟のみを単独で提起するのは別にかまわないよな」
胡桃「条文を確認しておくわよ」

行政事件訴訟法 抜粋
第三十七条の三 第三条第六項第二号に掲げる場合において、義務付けの訴えは、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときに限り、提起することができる。
一 当該法令に基づく申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないこと。
二 当該法令に基づく申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決がされた場合において、当該処分又は裁決が取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在であること。
2 前項の義務付けの訴えは、同項各号に規定する法令に基づく申請又は審査請求をした者に限り、提起することができる。
3 第一項の義務付けの訴えを提起するときは、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める訴えをその義務付けの訴えに併合して提起しなければならない。この場合において、当該各号に定める訴えに係る訴訟の管轄について他の法律に特別の定めがあるときは、当該義務付けの訴えに係る訴訟の管轄は、第三十八条第一項において準用する第十二条の規定にかかわらず、その定めに従う。
一 第一項第一号に掲げる要件に該当する場合 同号に規定する処分又は裁決に係る不作為の違法確認の訴え
二 第一項第二号に掲げる要件に該当する場合 同号に規定する処分又は裁決に係る取消訴訟又は無効等確認の訴え

建太郎「うん。併合提起が義務付けられているのは義務付けの訴えだな」
胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「許可する場合に理由を提示しなければならないとはなっていないよな。拒否する場合の間違いだ」

行政手続法
(理由の提示)
第八条 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。
2 前項本文に規定する処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければならない。

胡桃「そうね。4はどうかしら?」
建太郎「間違いだな。金銭給付義務の不履行は行政代執行法の定めによる代執行の対象とならないと」
胡桃「そうね。5はどうかしら?」
建太郎「正しいな。使用許可を撤回した場合は、行政庁としては、通常生ずべき損失を補償すべきとされている」
胡桃「ということで答えは?」
建太郎「5が正しいと」



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posted by 実務で学ぶ資格試験プロジェクトチーム at 19:41| 建設業法問題